とらじろうの箱。

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【ひらめき☆マンガ教室】第4回課題・キャラクターを作る【第4期】

ひらめき☆マンガ教室

 ひらめき☆マンガ教室(以下、ひらマン)は株式会社ゲンロンによるマンガスクールです。興味のある方は以前の記事や、下記のゲンロンによるHPを一読いただければと思います。

school.genron.co.jp

toraziro-27.hatenablog.com

第4回課題・キャラクターを作る

 ひらマンでは月に一度の頻度で「課題文」が提示されます。

 第3回講義の課題は『画面を作る』でしたが、今回は『キャラクターを作る』です。なお、ひらマンの課題文は毎回ネット上で公開されているので誰でも閲覧可能です。マンガに興味のある方なら一読して損はないので是非ともご覧ください。

school.genron.co.jp

課題文要約

 課題文を、マイルールとして多くても3つの要素にまとめて要約しています。提示された課題の全文を知りたい方は上のリンクからご覧ください。

  1. メインテーマ
    メインテーマは『キャラクターを作る』こと。今回における「キャラクター」という言葉の定義は『登場人物』。
  2. 求められていること
    『魅力的なキャラクター』が出てくるマンガを描く。具体的には『第一印象とギャップのあるキャラクターが出てくる漫画』を描くこと。
  3. ギャップがなぜ魅力的か
    課題文では魅力的であることの説明として、間接的に、『興味を持ったり好きになったり嫌いになったりする』ことであると書いてある。つまり、ギャップがあることで読者が『意外な一面を見』たと感じ、そのキャラクターに『興味を持ったり好きになったり嫌いになったりする』マンガを求められている。

課題文を読んで考えたこと

  1. 基本的には『ギャップのあるキャラクター』の造形に取り組む。
  2. その上でそのギャップが読者により伝わりやすい「演出」・「物語(エピソード)」はどのようなものか考える。
  3. 『ギャップ』とはそもそも何か。

最終的に意識する事

 ギャップのあるキャラクターを作るだけではなく、それを魅せるための「演出」・「物語(エピソード)」にまで気を配る。

 ひらマンの開始からから時間も経ち、これまでの講義で言われたことなどは改めて意識しないと思い出せないはずなので、軽くでも良いから受けた指摘や講義のメモを見直す。

慎本真youtubeまとめ

 第4回講義のゲスト講師である「慎本真」さんはご自身でyoutubeチャンネルを開設しており、動画講座という形でマンガの描き方を世の中に残してくださっています。そこで今回は記事の構成を一部変更し、『【みんなでやろう】創作キャラを作ろう会!女の子編https://www.youtube.com/watch?v=8DjxDzOHOlYで慎本さんがお話ししていた「キャラ作りのメソッド」をまとめたいと思います。

 まず、キャラクターの作り方には大きく分けて2つのパターンがあるそうです。それは「内面」と「容姿」を対立軸にした以下のようなものです。

  1. 「容姿」から考えて「内面」を作っていくパターン
  2. 「内面」から考えて「容姿」を作っていくパターン

 ここで言う「容姿」とは「性別・年齢・髪型・目の形・身長・体重・服装」などを示し、「内面」とは「第一印象の性格・ギャップ・エピソード」などのことです。

 少し難しいのは「内面」の側でしょうか。「第一印象の性格」とは、一見して誰もが分かるざっくりとした大まかな性格のこと。「ギャップ」とは、それに対し『○○だけど~』という形で表されるもの。「エピソード」とは、ギャップを伝えるのにちょうどよい台詞のことです。

 具体的に言うと、慎本さんの動画では1.のパターンにおいて『女の子・19歳・さっぱり、だけど赤面症・髪型外ハネ・つり目気味・160㎝・チャイナ服』という要素を決めた後、10分でラフキャラクター像を描き、両手を頬に当てて赤面した女の子に『ん』と吹き出しをつけていました(動画25分ごろ)。

 2.のパターンでは『女の子・泣き虫、だけど90%ウソ泣き・子供のころ(小学生)から好きな子がいる・ロングヘア・155㎝』という要素を決めた後、10分でラフキャラクター像を描き、口元に薄い笑みを浮かべさせてわざとらしく涙をぬぐう女の子に『ぴえーん』と吹き出しをつけていました(動画48分ごろ)。

 ぼくが驚いたのはギャップを伝える手段として、具体的に『エピソード』を考えるのだと言っており、その上でそれは絵の中では『台詞』として現れるのだという点でした。また、自由に時間をかけてキャラクター像を固めるのではなく『10分』というタイムプレッシャーの中で描き切るというルールを設定していた点も新鮮でした。

 これらはあくまで慎本さんの持つこれまでの経験の中で研ぎ澄まされ、最適化されたメソッドでしかないのかもしれません。ですが、せっかくの教室ですので、一度このやり方でキャラクター作りに取り組んでみるのも良いのかなぁと感じます。

おわりに

 第4回の課題文は今までのモノと比べるとシンプルなものに感じました。その分具体性も高く、出来不出来がはっきりしてしまう課題なのかもしれません。

 その一方で、慎本さんがyoutubeでご自身なりの『キャラ作りメソッド』を惜しげもなく教えてくださっているのがとても興味深いです。メソッドはあくまでメソッドでしかなく、最適解ではないのかも知れませんが、このようなメソッドを確立している方が「キャラクターを作る」という課題出してくるというのが個人的にはとてもおもしろいです! 慎本真さんのyoutubeチャンネルはとても勉強になるので作業のお供に是非ともお勧めです~。

www.youtube.com

 また、慎本先生の単行本も是非!!