とらじろうの箱。

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【ひらめき☆マンガ教室】第10回課題・動物がかわいく見える漫画【第4期】

ひらめき☆マンガ教室

 ひらめき☆マンガ教室(以下、ひらマン)は株式会社ゲンロンによるマンガスクールです。興味のある方は以前の記事や、下記のゲンロンによるHPを一読いただければと思います。

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第10回課題・動物がかわいく見える漫画

 ひらマンでは月に一度「課題文」が提示されます。第9回講義の課題は『取材して描く』でした。第10回課題の今回は『動物がかわいくみえる漫画』でした。今回の課題はマンガ家のみずしな孝之さんが出してくださいました。

 ひらマンの課題文は毎回ネット上で公開されているため誰でも閲覧可能です。マンガに興味のある方なら一読して損はないので是非ともご覧ください。

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課題文要約

 (人間以外の)動物や生物がかわいくみえるマンガをテーマにする。ただし、「かわいい」という文字や台詞は使ってはいけない。

 自分の持つ「かわいい」に向き合てもらえればいいが、プラスしてマンガとしての読み心地も追及してほしい。

課題文を読んで考えたこと

  1. 数ある感情の中で「かわいい」が選ばれたのはなぜか。
  2. 「かわいい」と感じるのは読み手。
  3. 第三課題『魅力的なヒロインが登場する漫画』の時に似ている。

 ゲスト講師であるみずしな孝之さんは、1991年の高校在学中に漫画賞を受賞して以降、ずっとマンガ家として活躍していらっしゃいます。2020年の11月には、イブニングで連載されていた『いとしのムーコ』の最終17巻も発売されました。

 4コマ形式のマンガを多く描かれており、エッセイ漫画やレポート漫画を多く残されています。とはいえ、これらのジャンルにとらわれることなく多彩なマンガを描かれている印象もあります。曲線の多いかわいらしい線で描かれるキャラクターには愛嬌がありますよね。先ほどタイトルを上げた『いとしのムーコ』などはまさしく「動物がかわいく見える漫画」でした。

 「いとしのムーコ」では、吹き出しは使わないまでも、止め跳ねの少ないどこか幼さを感じさせるような書き文字(ひらがな)で動物たちのコトバが描かれています。成程、このような方法もあるのかと、とても勉強になります。

最終的には

 自分が読んでいて、あるいは見ていて「かわいい」と感じたコンテンツを整理してみある。その上で特徴をまとめて、マンガとして使えそうな見せ方を考える。

 動物(や生き物)を特別目出ているクラスタを覗きに行き、どのようなものが好まれていて、その状態がどのように言語化されているのかを学ぶ。短いページ数の中で読者に対して「かわいい」を提供するには、比較的身近にいる生き物を使った方が取り組みやすそうではある。

 チーズスイートホームを読み直す。

 カラーにするかどうかも要検討。

 読者が視点を重ねやすいように、人間は登場させた方が取り組みやすそう。

 どこかでかわいいと思ってもらえれば、ではなく、明確にポイントを作ってそこでかわいいと思ってもらえるように構成する。

おわりに

 ひらマンでの課題も10になり、残すところは最終課題のみとなりました。

 今回の課題は、一見具体的にも思われますがメインとなる「かわいい」というのはなかなかどうして、難しい感情です。ぼく個人に焦点を当ててみても、繰り返し消費されるコンテンツの中で安定して再現できるような「かわいい」はなかなか見つかりません。

 パッと出てくるもので言えば、やはりペットのような身近な動物と接した時にかわいいと感じることが多いように思います。TV番組でもネットの動画でも、アニマルビデオには「かわいい」というコメントが多く見受けられますよね。

 また、線として描けないものを描くという意味では、伊藤剛さんが提出された課題である『「主感情」と「副感情」を描く』とも共通しているかもしれません。考えてみれば、マンガってそもそもそいう言ものなのかもしれないです……。

 課題を通して自分がネームを描くペース、自分の考え方のパターン、作業配分のクセ等は把握できていると思います。そこも含めて、最終課題へ向けての踏ん張りどころのなのかもしれません。

 それにしても、ムーコがかわいいです……。この課題が出るにあたって改めて読み直していたのですが、『いとしのムーコ』に夢中になってしまいました。2011年から2020年まで連載されていたので全17巻と少しボリュームはありますが、面白い&かわいいのですぐに読み終わってしまいます。皆さんも是非~。