とらじろうの箱。

自分でプレイしたゲームや、読んだ漫画や本などについて書いています。なお、このブログではAmazonのアソシエイトとして、適格販売により収入を得ています。

【ひらめき☆マンガ教室】第2回課題・あなたらしい作品を!【第4期】

第2回課題・あなたらしい作品を!

ひらめき☆マンガ教室。

 ひらめき☆マンガ教室は株式会社ゲンロンによるマンガスクールです。興味のある方はぼくが以前に書いた記事や、下記のゲンロンによるHPを一読いただけるとよいかと思います。

school.genron.co.jp

toraziro-27.hatenablog.com

第2回課題・あなたらしい作品を!

 ひらマンでは月に一度の頻度で「課題」が提示されます。

 第2回に当たる今回の課題は「あなたらしい作品を!」でした。なお、ひらマンの課題は毎回ネット上で公開されていて誰でも閲覧できます。漫画に興味のある方なら一読して損はないので是非ともご覧ください。

school.genron.co.jp

 前回同様に受講生の理解とはどう異なるかを考えるためにも、ぼくが課題文をどう読んだのか、自分の解釈を残していこうと思います。

ぼく的課題文要約

 マイルールとして課題文は多くても3つの要素にまとめて要約しています。提示された課題の全文を知りたい方は上のリンクからご覧ください。

  1. 前提となる状況
    憧れている雑誌or媒体の『有力編集者』が担当についており、『老若男女様々な読者』に届くネームを求められた。
  2. やるべきなのは、伝えたいものを伝える事
    やるべきなのは『あなたの伝えたいかけがえのないものが、ちゃんと伝わるように描か』くこと。そして、読者をマンガに『引き込む』こと。
  3. 腹をくくれ!
    今回の仕事(ネームのことですが、おそらく今回はこう表現するのが適切だと思います)は作者の『名刺』となる様なもの。つまり、当たり前だがこの仕事に関しては完全に作者自身が『責任』を追うことになる。そのつもりで『腹をくくれ!』と。
課題文を読んで考えたこと
  1. 前提が非常に「怖い」。担当が付いているので、当然、この状況では自分がプロあるいはプロの卵であることを前提とする。さらにこの担当は『有力編集者』であり、なんなら「編集長」と考えてもいいはずである。そんな人に『好きなものを描け。ただし、お前の本気でな!』と言われているのは非常に怖い。
  2. 『(読者に)伝わる』『(読者が)引き込まれる』とはどういうことか。前者については、誤解を生まないことである。後者については『このあとどうなるんだろう、何が起こるんだろう』というドラマ的な要素のことなのではないか?
  3. とにもかくにも、完成させ、提出しなければ終わる。

 基本的には『自分の伝えたいこと』を定め『それを読者にきちんと伝えたい形で伝え』てください、というのが課題文である。一言で言うなら、リーダビリティの高い漫画を描いてほしいということ。だがその要求をしている人の立場および自分との関係性が非常に明確に設定されている。

 越えなければならない最低限のハードルは『必ず完成させて出すこと』である。あるいは「悔しがること」と言ってもいいのかもしれない。

やるべきこと
  1. 徹底的にリーダビリティを高める
    老若男女、様々な性質を持つ読者に向けて『伝えたいかけがえのないもの』を『ちゃんと伝わる』ように描くためには徹底してストレスフリーでなければならないはず。そのためには自分のこだわりがない部分であれば機械的にリーダビリティ(読みやすさ)を求める、くらいの態度で臨むべき。
  2. 確かめる・読んでもらう
    自分のマンガが他者からどのように読まれるか確かめることが大切。課題文の中では『なるべく自分とは違うひとになったような気持ちで読み返してみると、欠点に気づけたりする』と書いているが、それなら単に自分ではない誰かに読んでもらうとよいはずである。
  3. 自分の伝えたいことを強く自覚する
    その上で時間が限られているという前提をきちんと見つめ続け、伝えたいことがぶれないことを意識する。
最終的に意識すること
  1. 自分の描きたいこと、伝えたいことは何か。
  2. 読者に誤解を与えない吹き出し、コマ割り、せりふ回し、立ち位置、表情、演技になっているか。
  3. 読者にページをめくってもらうための仕掛け≒ドラマがあるか。
自分なら結局どうするか

 自分の「好き」を『当事者になれない安心感と疎外感』と分析したので、伝えたいことはコレに決める。これをより具体的に考えるために自分が好ましく感じる作品を見直し、物語の構造や特に気に入る部分はどこなのかを調べる。

 現時点で行ったのは『クズの本懐』と『やがて君なる』で、他には『ef - a fairy tale of the two.』や『white album』、『H2』など自分にとって思い入れのある作品の分析を行う。

 そしてぼくはマンガを描いた経験が圧倒的に少なく、コマ割りについての下地も何も持っていないので、まずは好きな漫画のコマ割りをそのままたたき台にし、トライ&エラーを繰り返す中で形にする。

 自分で悩む時間のタイムリミットを決め、それを過ぎても分からないことについては躊躇せず他人の意見を求める。相談する。

 とにかく、締め切りまでに完成させる。

*20/09/12追記

主任講師の某配信で「好き」と「得意」は違うよね、という旨の発言がありました。ぐぬぬ、ですが改めてもう一度課題文を読み直します。*

あとがき

 第2回の課題文を受けて考えたことを書きました。今回は、課題文そのものの理解はそこまで難しくないはずです。しかし、求められていることを達成するのは非常にハードルが高い。そこが難しい。

 ぼくが感じたのは「とにもかくにも完成させるしかなく、それは独力では不可能だ」ということです。ひらマンには偉大な主任講師の方がいますが、どうしても抵抗があるようであればもちろん、ぼくもお手伝いをします。

 かなりハードではありますが、やるっきゃない。

 それでは、また次の記事でお会いしましょう。

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